不知火海に面し、豊かな自然に恵まれたこの地域で、水俣病が発生して70年にもなろうとしています。水俣病によってもたらされた健康被害、環境や地域の破壊は、かつて人類が経験したことのない規模と深刻さをもって、いまなお続いています。
私たちは、1996年の和解による水俣病第三次訴訟の解決を契機に、この地域で生きていくみなさま、そして全国のみなさまと力を合わせて、地球上から二度と水俣病のような公害による健康被害、環境破壊を起こさないよう「ノ-モアミナマタ」の願いをこめて活動をすすめていくために2001年7月24日、NPOみなまたを設立しました。
設立の初心を忘れず、安心して住み続けられるまちづくりに、また、豊かな地球を次世代に引き継ぐために力を尽くしていく決意です。
初代代表理事の橋口三郎さん(水俣病第三次訴訟原告団長)の、「水俣病のたたかいでお世話になったみなさんへ恩返しをしたい」、「水俣病の補償金で得た自分の土地を地域の人のために使って欲しい」との申し出がNPOみなまた設立のきっかけとなりました。
2001年4月1日の設立総会を経て、7月に熊本県から認証をうけNPOみなまたが設立されました。
NPOみなまた設立の翌年、2002年4月には認知症の方を対象とするグループホーム「三郎の家」を建設しました。
三郎の家は、水俣病をたたかった全国のみなさんから寄せられた無利子の貸付金や寄付金によって建設されました。
NPOみなまたの活動は、水俣病を軸とした環境問題に対する取り組みとともに、グループホームなどの介護事業を通じて地域の福祉に貢献することを活動の柱にしています。
環境問題では、高岡滋副代表理事を中心にした水俣病の研究および医療活動、水俣病被害者のみなさんのたたかいを支持し、全国のみなさんと連帯して活動を進めています。
名称 | 特定非営利活動法人NPOみなまた |
代表理事 | 中山裕二(水俣病被害者の会事務局長) |
副代表理事 | 高岡滋(神経内科リハビリテーション協立クリニック院長) |
設立 | 2001年7月24日 |
資本金 | 241万円 |
従業員 | 40人 |